2017年の太陽光発電向け蓄電システム市場は12年比95倍超の190億ドル、助成金導入でドイツが先行 … IMSリサーチが予測

IHSグループ傘下の調査会社IMSリサーチが、太陽光発電向け蓄電池システムに関する市場予測を発表。2012年に2億ドル未満だった同市場は今後5年間、年平均成長率100%超で急速に拡大し、2017年には7GW、190億ドル規模に達するとしている。太陽光発電向け蓄電池システムへの導入助成金制度が始まるドイツで市場成長が先行するとみられる。
IHSグループ傘下の調査会社IMSリサーチが、太陽光発電向け蓄電池システムに関する市場予測を発表。2012年に2億ドル未満だった同市場は今後5年間、年平均成長率100%超で急速に拡大し、2017年には7GW、190億ドル規模に達するとしている。太陽光発電向け蓄電池システムへの導入助成金制度が始まるドイツで市場成長が先行するとみられる。
EV Group(EVG)と豪州の材料メーカー Brisbane Materials Technology が、室温・大気圧で成膜できる低コストな反射防止膜の共同開発を行っている。太陽光パネルへの適用が想定されており、製品化に向けて現在パネルメーカーなどによる評価が進んでいる。
IBMチューリッヒ研究所らが、2000倍集光が可能な太陽光熱利用システム(HCPVT: High Concentration PhotoVoltaic Thermal system)を開発している。集光した太陽エネルギーは、80%の効率で電気や熱などの利用可能なエネルギー形態に変換される。同システムを使って、日照量の多い低緯度帯のへき地などに真水や空調冷却を供給することもできるという。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが、PbS量子ドットとZnOナノワイヤを組み合わせた太陽電池セルで変換効率4.9%を達成した。同系の量子ドット太陽電池としてはこれまで報告された中で最高の変換効率となっている。
ジョージア工科大学とパデュー大学の研究チームが、木質材料を基板に用いたリサイクルの容易な有機太陽電池を開発した。太陽電池は、植物由来のセルロースナノ結晶(CNC)基板上に形成する。製品寿命を終えた太陽電池を常温で数分間水に浸すだけでCNC基板が溶融し、リサイクル可能な主要部品を分離することができるという。環境親和性の高い太陽電池技術として注目される。
シンガポール・南洋理工大学(NTU) Darren Sun 准教授らの研究チームが、水質浄化、水素生成、フレキシブル太陽電池、リチウムイオン電池負極材、殺菌効果のあるバンドエイドなど多目的に利用できる二酸化チタンナノ材料を開発している。二酸化チタンは光触媒性能や親水性といった特性を持っており、安価で容易に手に入る材料であるため、低コストな再生可能エネルギーとクリーンな水の安定供給に広く応用できる可能性がある。
京都大学と筑波大学の研究グループが、ヘリウム原子の単結晶X線構造解析に世界で初めて成功した。ヘリウム原子と窒素原子を同時に内包したフラーレンの合成手法も開発した。異種原子を同時に内包したフラーレンの合成手法は、有機薄膜太陽電池や有機トランジスタの性能向上に寄与すると期待される。
オランダ・原子分子国立研究所(AMOLF)とスペイン・フォトニック科学研究所(ICFO)が、グラフェンにおける光励起電子の増殖現象について報告している。ほとんどの光電変換材料では吸収した光子1個につき1個の電子しか励起しないが、グラフェンの場合、1個の光子に対して複数の電子が励起され、キャリアのカスケード的な増殖が起こる。このため非常に高い変換効率で光電変換できる可能性があるという。
筑波大学 数理物質系の丸本一弘 准教授が、高分子太陽電池に光を照射して蓄積する電荷の状態を解明し、それが特性の劣化と明らかな相関があることを世界で初めて観測した。独自の解析手法により、これまで推測にしか過ぎなかった高分子太陽電池の特性を劣化させる電荷の蓄積を分子レベルで解明した。その相関を調べることにより電荷の蓄積を改善するための明確な指針も得られた。