バークレー研究所、グラフェン液体セルとTEMを使ってDNAの3次元動態を動画化
米ローレンス・バークレー国立研究所の研究グループが、グラフェン液体セルと透過電子顕微鏡(TEM)を使ってDNAの3次元的な動きを動画撮影することに成功した。平面的な乾燥試料の観察に使われる既存のTEMとは異なり、ソフトマテリアルの3次元動態をTEMで捉えた初めての例であるという。生体巨大分子や人工ナノ構造体などの3次元動態についての研究が進むと期待される。
米ローレンス・バークレー国立研究所の研究グループが、グラフェン液体セルと透過電子顕微鏡(TEM)を使ってDNAの3次元的な動きを動画撮影することに成功した。平面的な乾燥試料の観察に使われる既存のTEMとは異なり、ソフトマテリアルの3次元動態をTEMで捉えた初めての例であるという。生体巨大分子や人工ナノ構造体などの3次元動態についての研究が進むと期待される。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のグループが、スマートフォンのカメラモジュールに装着して使用できる携帯型の蛍光顕微鏡を開発した。重量は0.5ポンド程度(約220g)。フィールドでウイルスや細菌を検出するのに利用できる。
北海道大学電子科学研究所が、量子もつれ状態の光を用いて、光学顕微鏡の標準量子限界を超えた感度をもつ「量子もつれ顕微鏡」を世界で初めて実現した。生体細胞などをより高精度で観測することが可能になり、生物学、医学など幅広い分野への応用が期待される。
東北大学大学院環境科学研究科 佐藤義倫准教授が、ラットの軟組織内における多層カーボンナノチューブ(CNT)の長期間生体持続性を評価する研究を行った。細胞間隙(マクロファージ外)にある多層CNTでは、1週後、2年後とも、埋入前のナノチューブの構造とほぼ変化がなく、マクロファージに貪食されず、ナノチューブの構造が壊れないことが明らかになった。CNT生体材料は軟組織内で良好な生体適合性を持ち、CNTが分解せずに生体材料としての機能を保つことができると考えられる。
スイス・チューリッヒ工科大学と米ローレンス・リバモア国立研究所が、カーボンナノチューブ(CNT)を用いた超高感度の分子センサを開発した。表面増強ラマン分光(SERS:surface-enhanced Raman spectroscopy)用の基板として金と酸化ハフニウムをコーティングしたCNTを使っている。pptレベルといわれる犬の鼻に匹敵する感度で特定分子の検出を行うことができ、従来のSERS基板と比べて安価かつ容易に製造できるという。
東京大学 大学院工学系研究科の染谷隆夫教授、関谷毅准教授らが、くしゃくしゃに折り曲げても動作する新しい光源として超薄膜有機LEDの開発に成功した。重さは世界最軽量の 3g/m2、厚さも世界最薄の 2μm となっている。表面が粗い 1μm 級の高分子フィルムにダメージを与えず有機LEDを製造する低温プロセスによって実現した。
ブラウン大学の研究チームが、グラフェンの細胞毒性について報告している。グラフェンの端部にギザギザがある場合、グラフェンが細胞膜を容易に貫通して細胞内に取り込まれ、細胞の正常な機能を破壊するという。
東北大学病院の鈴木康弘講師らの研究グループが、ウイルス由来のペプチドでナノロボットを作製した。様々な性質のナノ粒子、高分子化合物、高分子薬物をナノロボット化して細胞内に侵入させることが可能になるという。ドラッグデリバリーシステムなどナノ粒子を用いた医療技術への応用が期待される。
米独共同研究チームが、マイクロ波を用いて分子の光学異性体を識別する技術を開発した。キラルな関係にある分子の双極子モーメントの違いを利用して、右手系と左手系の分子を識別できる。将来的には光学異性体の分離技術にもつながると期待される。