MITとミシガン大、転写不要の大面積グラフェン成膜法を開発

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マサチューセッツ工科大学(MIT)とミシガン大学の研究チームが、基板上にグラフェンを成膜する新たな方法を開発した。従来法では、金属箔上にグラフェンを成膜してから所望する基板に転写する必要があったが、新しい方法は転写プロセスを伴わず、シリコンウェハーや大面積のガラス基板などにグラフェンを直接成膜できる。ディスプレイや太陽電池などへのグラフェンの応用が容易になると期待される。2014年5月23日付けの Scientific Reports に論文が掲載されている。

転写を伴わずに基板上へグラフェンを成膜するプロセス(出所:MIT)

転写を伴わずに基板上へグラフェンを成膜するプロセス(出所:MIT)

図のようにSiO2基板の表面にニッケル箔を張った状態でグラフェンをCVD成長させる。グラフェンは、ニッケル箔の表面だけでなく、裏面にも成膜される。この後、ニッケル箔をSiO2基板から剥がすと、ニッケル箔の裏面に成膜されたグラフェンがそのままSiO2基板側に残る。

従来は、金属箔状にグラフェンを成膜してから基板に転写していたため、グラフェンを大面積化することが難しかった。シリコンカーバイド(SiC)基板上にグラフェンを成長させる方法もあるが、この場合もグラフェンの面積がSiC基板自体の面積によって制約される。グラフェン成膜に適した高品質なSiC基板は、大面積化が難しく、コストも高いという問題があった。

今回の方法では、成膜できるグラフェンのサイズがCVDリアクターのサイズにのみ制約されるため、大面積化が容易になる。ただし、成膜されるグラフェンの均質性および膜質については、今後の改善課題であるとしている。


MITの発表資料

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