スタンフォード大、信頼性の高いpn相補型CNTフレキシブル回路を作製

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スタンフォード大学の研究チームが、カーボンナノチューブ(CNT)を用いて、高いノイズ耐性と低消費電力性能を備えたフレキシブル回路を作製した。n型CNTをドーピングすることによってCNTトランジスタのしきい値電圧を精密に制御できるようにした。2014年3月17日付けの米国科学アカデミー紀要(PNAS)オンライン版に論文が掲載されている。

相補型CNTフレキシブル回路(Credit:Bao Lab, Stanford University)

相補型CNTフレキシブル回路(Credit:Bao Lab, Stanford University)

シリコンを用いた集積回路では、p型半導体とn型半導体を組み合わせた相補的構造とすることで電圧変動に対する信頼性を保ちつつ、消費電力を低く抑える技術が確立されている。一方、半導体型CNTはほとんどがp型で占められており、CNTにn型半導体の特性を与える簡易な方法は知られていなかった。

今回の研究では、化学ドーパントとしてDMBIを用いるCNT処理法を開発した。インクジェットプリンタを利用して、CNT回路上へのDMBIの堆積を正確に位置決めして行なうという。これにより、p型とn型をブレンドした相補的なフレキシブルCNTインバータ回路を実現した。

作製された単層CNT相補型インバータ回路では、電源電圧VDD=80V時にノイズマージン28Vというこれまでにない良い値が観察された。

CNTはプラスチックと比べて曲げに対する機械特性が優れているため、電気的な信頼性が向上すれば、実用的なフレキシブル回路の材料として有望であると考えられる。


スタンフォード大学の発表資料

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