紙と鉛筆だけで歪みゲージや化学センサつくってみた・・・ ノースウェスタン大

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ノースウェスタン大学マコーミック工学部の学生グループが、通常の紙と鉛筆だけを使った歪みゲージや化学センサの作製を行っている。紙の上に描かれた鉛筆の線に含まれるグラフェンの導電性を利用する。2014年1月22日付けの Scientific Reports論文が掲載されている。

紙と鉛筆で作った歪みゲージ (Credit: Northwestern University, McCormick School of Engineering)

同グループは、鉛筆で線を描いた紙を使って初歩的な電極を作製した。紙をある一方向に巻くと、グラフェン粒子が圧迫されてグラフェンのネットワークが密になり、導電性が増加することが分かった。違う方向に紙を巻いた場合には、グラフェンのネットワークが緩くなり、導電性が減少した。この性質を利用して、紙と鉛筆だけを用いた歪みゲージも作製した。

紙と鉛筆で作った化学センサ。有毒ガスの検出が可能 (Credit: Northwestern University, McCormick School of Engineering)

また、普通の鉛筆の代わりに、景品でついてくるおもちゃの「曲がる鉛筆」を使った実験も行った。通常の硬い鉛筆の芯はグラファイトと粘土を混ぜて作られているが、「曲がる鉛筆」の芯は粘土ではなくポリマーバインダが使われている。この場合、紙の巻き方以外にも、揮発性溶剤などの化学物質の存在が導電性に影響することが分かった。ポリマーバインダが揮発性の化学物質を吸収して膨張することで、グラフェンのネットワークが疎になり、導電性が減少するという。

この種の化学センサ(ケミレジスタ)は、有毒ガス検出用の「電子鼻」の重要部品となる。これまでケミレジスタの研究では、カーボンナノチューブや金属ナノ粒子といった高価な材料が使われることが多かった。またそうした材料は、ネットワークを形成するためにポリマー母材中に分散させる必要があった。今回の研究は、紙と鉛筆だけを使った簡単な方法でも機能するデバイスの作製が可能なことを示した点で注目される。


発表資料

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