EPFL、安価な材料を用いた太陽光水素生成デバイスを開発

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スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究チームが、太陽光を利用した水の電気分解による水素生成デバイスを開発した。白金触媒などの希少元素を使わずに高効率で大規模化可能な太陽光水素製造が可能になるとしている。2014年1月8日付け Nature Communications に論文が掲載されている。

水素生成用光電極の構造 (Carlos G. Morales-Guio et al., Nature Communications (2014) doi:10.1038/ncomms4059)

今回開発されたデバイスは、水素生成触媒として硫化モリブデン、光電極(負極)として酸化銅(I)を使用しているのが特徴。酸化銅(I)の光電極上に硫化モリブデン触媒層を成膜することで太陽光による水の電気分解が可能となる。安価で豊富に存在する材料であるため、白金触媒などを用いる方法と比べて材料コストを大幅に下げられる。

AM1.5太陽光シミュレータを用いた実験では、最大で-5.7mA/cm2@0Vの光電流が測定された(pH1.0の可逆水素電極を基準として測定)。白金触媒よりも光電変換層への光透過性が高く、酸性条件下での安定性が向上するといった利点もあるという。

酸化銅(I)を用いた光電極は、色素増感太陽電池の発明者 Michael Gratzel 氏の研究グループが開発した。

太陽光を利用した水素製造技術が確立されれば、太陽電池で作り出した電気エネルギーを水素の形態に変換できるため、夜間に燃料電池用の水素燃料として利用するなど、太陽エネルギーの保存・貯蔵が可能になると期待されている。

実際のデバイスの写真。スケールバー:5mm (Carlos G. Morales-Guio et al., Nature Communications (2014) doi:10.1038/ncomms4059)


発表資料

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