イリノイ大、廃木材由来のバイオ炭を使ってスーパーキャパシタ作製。低コストでグラフェン並みの性能

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook

イリノイ大学の研究チームが、廃木材由来のバイオ炭を電極材に用いたスーパーキャパシタを開発した。電極に活性炭を用いる通常のスーパーキャパシタに比べて製造コストを大幅に低減できる。Electrochimica Acta 2013年12月15日号に論文が掲載されている。

バイオ炭のサンプル。左から、白樺、白松、エンピツビャクシン (Photo by L. Brian Stauffer)

スーパーキャパシタは、電極内に吸蔵したイオンを高速で放出することで大電流での放電が行える。電極材には活性炭が用いられることが多いが、イオンを効果的に吸蔵するためのマイクロ構造を形成するため、作製プロセスは高コストで複雑になる。

今回の研究では、電極材の表面積を稼ぐために、木材の組織にもともと見られる多孔質構造を利用した。このため、複雑な多孔質構造形成技術が必要なくなった。

低酸素条件の炉内で廃木材を加熱して作製したバイオ炭を用いる。ある種の木材における多孔質構造が、イオンの高速移動にとって理想的な空孔サイズと形態を備えているという。今回はエンピツビャクシンが使用されたが、カエデやサクラなども適している。

トウモロコシのバイオ炭を用いたスーパーキャパシタ。LED電球を点灯させることができる (Photo by L. Brian Stauffer)

 
研究チームによると、バイオ炭を用いたスーパーキャパシタの性能は、カーボンナノチューブやグラフェンなど次世代炭素材料を用いたものに匹敵するという。高価で腐食性もある化学薬品を使って電極材を処理する方法と比べると、製造コストを1/5~1/10程度に下げることができる。環境への負荷も低くできる。


発表資料

おすすめ記事

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...