UCLA、スマホに装着できる蛍光顕微鏡を開発。ウイルス・細菌などの検出に利用

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カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の電気工学・生物工学教授 Aydogan Ozcan 氏らのグループが、スマートフォンのカメラモジュールに装着して使用できる携帯型の蛍光顕微鏡を開発した。重量は0.5ポンド程度(約220g)。フィールドでウイルスや細菌を検出するのに利用できる。2013年9月9日付けの ACS Nano に論文が掲載されている。

ナノ粒子の撮像例 (Qingshan Wei et al., ACS Nano (2013) doi:10.1021/nn4037706)

光の波長よりも小さな対象物では、光学信号の強度・コントラストが極めて低くくなる。このため、ウイルスやナノ粒子などを単体で鮮明に撮像することは難しいとされる。

今回開発された蛍光顕微鏡デバイスは、3Dプリンタを使って作製されたもので、カラーフィルタ、外部レンズ、レーザーダイオードで構成されている。レーザーダイオードは、液体または固体試料に約75°の急角度で照射する。このように傾斜をつけてレーザー照射することで、狙った蛍光イメージへの散乱光の干渉を防ぐという。

研究チームは、このデバイスを用いて単体のヒト・サイトメガロウイルス(HCMV)の検出に成功した。HCMVは、先天性の難聴や脳障害を引き起こすウイルスであり、成人のHIV感染者やその他の免疫不全患者の死期を早めることでも知られている。同ウイルス1個の大きさは150~300nm程度。また、別の実験では、90~100nm程度の大きさの蛍光ポリスチレンナノ粒子の検出にも成功した。これらの観察結果の正しさは、走査電子顕微鏡や共焦点光子計数顕微鏡など他の観測手段によって確認されている。

スマートフォンを使った蛍光顕微鏡デバイスの外観と構造図 (Qingshan Wei et al., ACS Nano (2013) doi:10.1021/nn4037706)

 
Ozcan 氏はこれまでにも、携帯電話内蔵カメラを使った食物アレルギー源検出用センサや、一般的な腎臓検査が行えるスマートフォン装着器具などの開発を行っている。


発表資料

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