EPFL、色素増感太陽電池で変換効率15%を達成。二段階蒸着法で実現

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スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究チームが、色素増感太陽電池でセル変換効率15%を実現した。ペロブスカイト系色素を多孔性金属酸化膜内へ二段階に分けて蒸着させるプロセスを用いることで、セル性能のバラつきや安定性の低下が抑えられているという。2013年7月10日付けの Nature に論文が掲載されている。

作製した色素増感太陽電池の断面SEM像 (Julian Burschka et al., Nature (2013) doi:10.1038/nature12340)

同研究は、色素増感太陽電池の発明者 Michael Gratzel 氏らによるもの。新たに開発された二段階蒸着法では、第一段階として、溶液中のヨウ化鉛(PdI2)を多孔性酸化チタン膜内に導入。第二段階として、これをペロブスカイト系色素の残りの構成要素(CH3NH3I)の溶液に曝すことにより、ペロブスカイト層が形成される。二段階に分けた材料が瞬時に反応することで、完全な光増感色素が得られるという。

最高性能を記録したデバイスのJ-V曲線 (Julian Burschka et al., Nature (2013) doi:10.1038/nature12340)

 
これまでペロブスカイト系色素を用いた色素増感太陽電池は、ペロブスカイト材料を金属酸化膜へ直接蒸着する方法が一般的だったが、この製法では膜の形態やセル変換効率のバラつきが大きく実用に適さないという問題があった。今回、二段階に分けて蒸着することで膜の形態制御性が向上し、性能のバラつきが抑えられた。

作製した色素増感太陽電池をAM1.5Gの標準擬似太陽光の下で評価したところ、変換効率15%、フィルファクター(FF)0.73という値を得た。既存のアモルファスシリコン太陽電池に並ぶ変換効率を実現したことになる。


発表資料

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