スタンフォード大、新規ナノハイブリッド触媒を用いて亜鉛空気二次電池を高性能化。白金超える触媒活性

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スタンフォード大学の研究チームが、高性能の亜鉛空気二次電池を開発した。酸化コバルト(CoO)、ニッケル鉄化合物およびカーボンナノチューブ(CNT)を用いたハイブリッド触媒を使用しており、白金やイリジウムなどの貴金属触媒を上回る触媒活性と耐久性を実現している。2013年5月7日付けの Nature Communications に論文が掲載されている。

図1 亜鉛空気二次電池の仕組み (Credit: StanfordUniversity/Dai Lab)

亜鉛空気二次電池では、放電時に大気中の酸素と電解液中の亜鉛が結合し、反応物として酸化亜鉛が生成される。充電時には、酸化亜鉛から酸素と亜鉛が生成される。低コストな資源として豊富に存在する亜鉛を利用し、不燃性の水系電解液を使うことで安全性を高めることができる。

繰り返し充放電のできない一次電池としての亜鉛空気電池は、医療機器や通信機器用のボタン電池としてすでに商用化されている。一方、二次電池としては、空気極側の触媒に効率・耐久性の高いものがなく、亜鉛極側のサイクル寿命も短いといった問題があって実用化に至っていない。

図2 酸素還元触媒および酸素発生触媒の構造と顕微鏡像 (Yanguang Li et al., Nature Communications (2013) doi: 10.1038/ncomms2812)

 
今回開発された亜鉛空気二次電池は、酸素還元触媒としてCoO/CNTハイブリッド触媒を使用。また、酸素発生触媒としてニッケル-鉄層状複水酸化物(NiFe-LDH)/CNTハイブリッド触媒を使用した。これらの触媒により、放電時の酸素還元反応および充電時の酸素生成反応が促進され、高い二次電池性能が得られるという。

論文によると、今回の亜鉛空気二次電池の性能は、放電時のピークパワー密度 ~265mW/cm2、電流密度 ~200mA/cm2@1V、エネルギー密度 700Wh/kg超などとなっている。また、繰り返し充放電性能および動作安定性にも優れていることが、数週間にわたる充放電試験で実証されたとしている。

図2(a)は、CoO/CNTハイブリッド触媒の構造図。(b)および(c)は、その走査電子顕微鏡(SEM)および透過電子顕微鏡(TEM)の画像で、スケールバーはそれぞれ200nmと5nm。図2(d)は、NiFe-LDH/CNTハイブリッド触媒の構造図。(e)および(f)は、そのSEMおよびTEM像で、スケールバーはそれぞれ200nmと20nmとなっている。


発表資料

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