ハーバード大、昆虫サイズの飛翔ロボットを開発。方向制御やホバリングも可能

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ハーバード大学の研究チームが、昆虫サイズの飛翔ロボットの開発に成功した。ハエの生態を取り入れて飛行方向の制御やホバリング動作などができるようにした。




重さ80mg、翼長3cmの微小な飛翔ロボットを作製した。羽は圧電アクチュエータで駆動し、毎秒120回羽ばたく。カーボンファイバー製の骨格に組み込まれた薄型の蝶番は、羽を動かすための関節として機能する。制御システムによって左右の羽を別々にリアルタイム制御し、微妙なバランスを取りながら飛行することができる。

ロボットのサイズが小さいため、空気の流れのわずかな変化が航空力学上、大きな影響を及ぼす。ロボットの安定性を保つため、制御システムにはこうした変化に素早く反応することが求められる。

ロボットの作製には、研究チームが2011年に開発した「ポップアップ製造技術」と呼ばれる手法が用いられている。この技術は、レーザー切断で型抜きしたシート状の材料を重ねて、子供が読む「飛び出す絵本」のようなプロセスで複雑なデバイスを作製するというもの。同手法により、様々な材料を用いた試作機を短時間で精密に作製できるようになった。

昆虫型飛翔ロボットの応用分野としては、分散型環境モニタリング、捜索救援活動、作物の受粉作業などが考えられている。また、研究開発の過程で生み出された部品・材料や製造技術は、より多方面で応用される可能性がある。例えば、ポップアップ製造技術は、複雑な新型医療デバイスの作製にも使うことができるという。

現状のロボットは、極細の電線でつながれている。これは電源としてロボット本体に搭載可能な小型電池がまだ存在せず、制御システムも外部のコンピュータを利用しているためである。研究チームは今後、高エネルギー密度の燃料電池と制御システムを実装したより自立性の高いワイヤレス飛翔ロボットの実現をめざすとしている。


ハーバード大学の発表資料

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