JOGMEC、メタンハイドレート層からのガス生産開始

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石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は3月12日、渥美半島~志摩半島沖で減圧法によるガス生産実験を開始し、メタンハイドレート層からの分解ガスとみられるメタンガスの産出を確認した。メタンハイドレートの海洋産出は世界初の成果となる。今後、ガス生産実験を継続し、データの分析を進めていくとしている。

メタンハイドレート海洋産出試験の様子 (出所:JOGMEC)

メタンハイドレートは、低温高圧の条件下でメタン分子と水分子が結合して生成する氷状の物質。「燃える氷」とも呼ばれ、分解して発生するメタンガスを資源として利用できると期待されている。永久凍土地域の地下や、水深500m以深の海域の海底面下に存在している。

これまでの調査では、東部南海トラフの調査海域において、約40 tcf (約1.1兆立方m)のメタンガスに相当するメタンハイドレートの存在が確認されている。これは、日本のLNG輸入量(2011年)の約11年分に相当する。このうち、メタンハイドレート濃集帯(ある程度の規模のメタンハイドレートがまとまって濃集しており、将来の資源開発対象と期待される箇所)は全体の約6分の1の面積であり、そこにメタンガス約20 tcf 相当のメタンハイドレートが賦存している。資源として利用できる量は、実際にどの程度の量が回収できるかによるという。

試験に使用されている地球深部探査船「ちきゅう」 (出所:JOGMEC)

今回の海洋産出試験は、商業生産ではなく調査段階の実験作業だが、成功すれば減圧法による海底面下のメタンハイドレートの生産状況や周辺環境への影響の把握など、将来のメタンハイドレートの実用化に向けた貴重なデータが得られる。JOGMECでは、今後予定されている第2回海洋産出試験の計画や、将来の商業生産に向けた技術基盤の整備のために今回の成果を活用するとしている。


PDF形式の発表資料

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