スタンフォード大、破壊的な太陽フレアの発生を1~2日前に予知する新技術

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スタンフォード大が、太陽フレアを1~2日前に予知する技術を開発したとのこと。太陽表面での巨大な爆発現象である太陽フレアは、強力な電磁嵐を発生させ、人工衛星・情報通信ネットワーク・飛行機・電力網などに破壊的な影響を及ぼすことがありますが、これまでその発生を予知することは困難でした。今回の成果は、電磁嵐の影響を受けやすい電子機器を事前防護するために役立つと期待されています。

Credit: Thomas Hartlep

太陽フレアの予知は、太陽の内部での太陽黒点の発生を捕捉することで可能になります。太陽黒点は、太陽内部の強力で高密度な磁場がある活性化した領域で発生し、太陽表面に到達したときに暗い色の点として現れます。この時、強い磁束が太陽の電磁嵐を引き起こすのです。

太陽黒点の発生は、プラズマやガスの乱流によって太陽内部で発生する「音波」から知ることができます。太陽の表面近くでは、小規模な対流(といってもカリフォルニア州くらいの大きさ)によって音波が発生し、それが太陽内部に伝播し、さらに反響して表面に戻ってきます。この様子を、NASAの太陽観測衛星のデータを使って調べるのです。

太陽内部の音波を追跡・計測する方法は、地球上での地震波の計測に似ています。研究者チームは、太陽表面の広く散らばったポイント間で音波が伝わる時間を計測することによって、太陽内部6万5000kmの深さで形成された初期段階の太陽黒点を見つけることが可能であるといいます。数百万個のポイント間で音波の伝播時間を計測・比較することで、初期の太陽黒点に関連する磁束の成長を示す異常を見つけだすことができるのです。

研究チームは、最終的に大きく成長する太陽黒点ほど表面に現れるのが早いということも明らかにしました。大規模な黒点は大きな破壊を引き起こすものであり、これを予知・警告できるのはおよそ1日前となっています。より、小規模な黒点の場合は、表面に到達する2日前に発見することができるといいます。

「我われは、これまでに4回、太陽内部で発生した黒点を検出し、時速1000~2000kmで太陽表面に向かって移動していくのを追跡することに成功しています」と研究チームの Stathis Ilonidis氏。

太陽磁場嵐など宇宙天気予報の課題は、3日前の予知を可能にすることだといいます。3日あれば、1日目で防護のための計画を立て、2日目で実行し、3日目を安全のための予備日とできるからです。


発表資料

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