IBMとダウ・コーニング、光配線用のポリマー製光導波路を開発

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IBMとダウ・コーニングが、光配線用途のポリマー製光導波路を開発した。広帯域かつ低消費電力の光コンピュータ実現に向けた材料技術として注目される。サンフランシスコで開催中の「フォトニクス・ウェスト」で発表した。

シリコーン樹脂で作製した光導波路(Credit:IBM)

シリコーン樹脂を用いて機械強度や対候性に優れた光導波路を開発した。丸まらない材料でありながら半径1mmでの曲げが可能というフレキシブル性が特徴。湿度85%、温度85℃の高温多湿環境でも安定的に動作するという。

ポリマー製の光導波路は、既存のプリント配線板技術と組み合わせて最適化することができる。作製には、既存の製造技術を使うこともできるという。

フォトニクス・ウェストにおけるダウ・コーニング アプリケーションエンジニア Brandon Swatowski 氏のプレゼンテーション(Paper 8622-4)によると、光導波路の作製は、45分以内にすべての工程を完了でき、プロセスの自由度も高い。シリコーン樹脂材料は液状に分散するため、ガラスなどの従来材料と比べて高速に処理できる。雰囲気制御したチャンバも必要としないという。

シリコーン樹脂で作製した光導波路には、ポリイミド基板への接着性が良好であるという特徴もある。光学特性評価としては、高温多湿条件に2000時間暴露した状態で、0.03dB/cmという低い信号損失にとどまるというデータを得ている。また、-40℃から120℃の間の温度変化を500サイクル繰り返した後でも良好な性能が維持されたとしている。

ビッグデータ向けのアプリケーションや、次世代のエクサスケール・コンピュータ(1秒間に10億×10億回の計算処理能力)では、従来の金属配線による電気信号のやり取りよりも高速で低消費電力化が可能な光配線が有望視されている。今回の技術は、こうした用途への応用が期待できる。


IBMの発表資料

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