Empa、フレキシブルCIGS薄膜太陽電池で世界最高変換効率20.4%記録

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スイス連邦材料試験研究所(Empa)の研究チームが、フレキシブルCIGS薄膜太陽電池で世界記録更新となるセル変換効率20.4%を達成したと発表した。2011年5月に同チームが報告していた従来最高値18.7%を1.7ポイント上回った。銅・インジウム・ガリウム・セレン化物から構成される化合物半導体薄膜をフレキシブルなポリマー箔上に成膜した。

変換効率20.4%を記録したフレキシブルCIGS薄膜太陽電池 (Credit: Empa)

Ayodhya N. Tiwari 氏を中心とする同チームは、これまでにもフレキシブルCIGS薄膜太陽電池の変換効率の記録をたびたび塗り替えてきた。1999年に12.8%、2005年に14.1%、2010年に17.6%、2011年に18.7%を記録している。今回の太陽電池では、低温で成長させたCIGS層の特性を改善することで高い変換効率を実現した。変換効率の測定評価は、ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE)が行った。

なお、ガラス基板を用いたCIGS薄膜太陽電池については、2011年にドイツの太陽エネルギー・水素研究センター(ZSW)が報告したセル変換効率20.3%が世界最高値とされている(論文)。今回、フレキシブル基板を用いてこの値を上回り、多結晶シリコン太陽電池の最高値に並んだことになる。Tiwari 氏は、「ガラス基板上のCIGSや多結晶シリコン太陽電池との変換効率の格差がついになくなった」とコメントしている。

薄膜状の軽量・フレキシブルな高性能太陽電池モジュールは、太陽光発電所、屋根や建物外面への設置、自動車や携帯機器への搭載など様々な用途が期待されている。ロール・ツー・ロール方式での連続製造技術によって、標準的なシリコン太陽電池から生産コストの大幅低減も見込める。Empaでは今後、新興企業 Flisom と協力してフレキシブルCIGS薄膜太陽電池のロール・ツー・ロール方式での大面積製造技術の確立をめざすとしている。


発表資料

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