UCLAら、STT-RAMを超える超低消費電力の磁性メモリ MeRAM を開発

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カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)を中心とする研究チームが、電圧印加によってデータ書き込みを行う新型の磁性メモリ MeRAM(Magnetoelectric Random Access Memory)を開発した。スピン注入メモリ(STT-RAM)の1/10~1/1000の低消費電力、5倍超の記録密度を実現できるという。

MeRAM メモリビットの画像 (Source: UCLA)

STT-RAMでは、磁気トンネル接合に電流を注入することで電子のスピンを反転させてメモリセルの磁化方向を制御し、データの書き込みを行う。消費電力を小さくでき、書き込み回数にも制限が無いことから、フラッシュメモリを代替する次世代の不揮発性メモリとして有望視されており、一部で製品化も始まっている。今回UCLAが開発したMeRAMは、このSTT-RAMをさらに進化させたもの。電流書き込み型であるSTT-RAMでは不可避なジュール熱による電力損失を回避するために、電圧印加によってスピンの反転ができるようにした。

IEDM2012での論文発表によると、同デバイスでは10ナノ秒のパルス電圧印加によりナノスケールの高抵抗磁気トンネル接合(HMTJ)のスイッチングを実証。スイッチングに必要なエネルギーはSTT-RAMの1/10程度に低減され、リーク電流は105 A/cm2未満となっている。

MeRAMは、商用化が始まっているSTT-RAMと、材料および製造プロセスの共通点が多い。このため、STT-RAMにおける電力・記録密度の制約を緩和しつつ、実用化を進めることができると期待される。

なお、同研究は、米国防総省・国防高等研究計画局(DARPA)の不揮発性ロジック開発事業による助成を受けており、カリフォルニア大学アーバイン校、HGST(旧・日立グローバルテクノロジーズ)、独 Singulus Technologies なども参加している。


発表資料

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