ケンブリッジ大、CNTを使って広視野角・高解像度のホログラム投影

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ケンブリッジ大学の研究チームが、カーボンナノチューブ(CNT)を散乱素子に用いたホログラム映像表示に成功したとのこと。従来にない広い視野角で高解像度のホログラムを投影できる。2012年8月31日付の Advanced Materials に論文が掲載されている。

CNTを散乱素子に用いたホログラム映像 (出所:ケンブリッジ大学)

研究は、同大 Centre of Molecular Materials for Photonics and Electronics (CMMPE)の Haider Butt 氏らによるもの。CNTの散乱素子に様々な色のレーザー光を当てることで、光の回折によるホログラム像を生成した。CNTの配置パターンを計算し、”CAMBRIDGE” の文字を三次元的に表示させた。

今回のCNT散乱素子は、ホログラム用の画素としてはこれまでで最小のものとなる。画素が小さければ小さいほど、映像の解像度は上がり、ホログラムの視野角は広がる。使用された多層CNTはヒトの髪の毛の1/700程度の細さ。シリコン層の上に垂直に成長させた。

この技術は、高解像度の映像表示ができるだけでなく、材料や入射光の変化に対して非常に敏感であるという特徴がある。「生体材料の距離や動き、傾き、温度、密度などを測定できる高感度ホログラフィックセンサの開発も可能」と Butt 氏は話す。

研究チームでは、CNTよりも安価な材料で同様の効果を得る方法の研究も行っている。酸化亜鉛ナノワイヤについて試す予定という。現時点では、CNTホログラムが表示できるのは静止画像だけだが、ホログラムの動画化にも取り組んでいる。液晶ディスプレイなどの技術をホログラムと組み合わせることで、画像の切り替えを可能にし、超鮮明なホログラフィック動画の実現をめざす。


発表資料

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