「ヒトの糞便から飲料水とエネルギー生成」英研究チームが装置開発めざす

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インペリアル・カレッジ・ロンドン、マンチェスター大学、ダラム大学ら英国の研究チームが、ヒトの糞便をリサイクルして飲料水と水素燃料を生成する装置の共同開発を行うとのこと。このプロジェクトは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団から研究助成を受けており、開発途上国における安全な飲料水とエネルギーの確保をめざすとしています。

ヒトの糞便から飲料水とエネルギーを取り出すプロセスの一部は、装置の中のバクテリアが担うことになる (Image courtesy of Imperial College London)

装置は持ち運び可能で、僻地の家庭にも設置できるようにします。多孔質の骨格材の内部にバクテリアと金属ナノ粒子を担持させたフィルタを使用してヒトの糞便をろ過すると、フィルタ内のバクテリアと微粒子が糞便と反応し、リサイクル資源が作りだされます。生成された資源は、すぐに使うことができ、貯蔵して後から使うこともできるといいます。

プロジェクトの初期段階では、下水道インフラのない開発途上国向けに独立型トイレ装置の開発を実施。下水道インフラが整備されている地域では、この技術を下水処理システムにつなぐことにより、家庭での導入コストを最小化できるようにします。

長期目標としては、様々な種類の有用資源をまとめてリサイクルできる装置の開発をめざします。糞便からリサイクルされる資源には、発電に利用できる電解質、エネルギーとしてのメタン、肥料としてのアンモニアなどがあります。現在実用化されている装置については、多くても1~2種類の資源のリサイクルしかできないと研究チームは言います。

インペリアル・カレッジ・ロンドン材料部門の Martyn McLachlan博士は次のようにコメントしています。

「将来、英国の家庭では1日1~2回の排泄行為によって、クリーンな水・エネルギー・肥料を簡単に自足できるようになるでしょう。開発途上国への影響は、より重要です。そこでは、清潔な飲み水の確保は生命にかかわることであり、自立したエネルギーが経済成長を支えることになるのです」 研究チームは、2013年までに実証試験用のプロトタイプを完成させる計画です。


発表資料

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