エルピーダ破たんで2012年DRAM価格は15.5%上昇の可能性も ― IHSアイサプライが予測

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エルピーダメモリの経営破たんを受け、調査会社IHSアイサプライが今後のDRAM価格推移についての予測を発表しています。

DRAMの世界平均販売価格の推移予測。DRAM売上高をギガバイト換算出荷量で割って算出 (Source: IHS iSuppli)

それによると、エルピーダの生産能力のうち25%以上がオフラインになると仮定した場合、2012年末のDRAMの平均販売価格(ASP: average selling price)は1.21ドルで、2012年上半期末の1.05ドルから15.5%上昇。生産能力にこのような減少がない場合、12年末のASPは同8.5%上昇の1.13ドルになると予測しています。

IHSアイサプライのDRAM・メモリ部門の上級主席アナリスト Mike Howard氏は「エルピーダの大規模な減産は、DRAM市場に供給不足をもたらし、価格上昇の要因になる」とコメント。「エルピーダの破たんによってDRAM出荷量は減るとみられるが、単価が上がるため売上高は増加し、2012年の市況はこれまで予想されていたよりも良くなるだろう。エルピーダの資産が最終的にどのように処理されるかということが、2012年のDRAM価格と売上高に大きな影響を及ぼす。ただし、残っているDRAMメーカーにとっては、1週間前に彼らが考えていたよりも2012年の先行きを楽観視できるようになったのは確かだ」としています。

IHSアイサプライは、2012年のDRAM売上高を300億ドル超と予測。240億ドルとした前回予測を上方修正しています。エルピーダ破たんのニュースに反応して、DRAMスポット価格が1日で15%以上の値上がりを見せましたが、これは、今後の契約価格の推移を予見させるものであるといいます。

その他、エルピーダ破たんに関するIHSアイサプライの指摘をまとめると大体以下の通り。

  • 経営破たんしたからといってエルピーダ広島工場などでのDRAM生産が完全になくなる可能性は低い。

 

  • とは言え、これからエルピーダが対処するのは50億ドルを超える負債だけではない。日本という高コスト地域での製造が抱える困難な課題にも取り組まなければならない。

 

  • DRAMはノートPC、デスクトップPCなどの基幹部品であるため、これまでエルピーダと取引していたセットメーカーは、この先数か月間のうちに他のDRAMメーカーからの調達を確保しようと動く。

 

  • このうち韓国のサムスンとハイニックスはすでにほとんどの顧客と取引があるため、セットメーカーが追加の調達先として選ぶのは、米国マイクロンと台湾ナンヤテクノロジー(南亞科技)となる。

 

  • マイクロンとナンヤの両社にDRAMを供給している台湾イノテラ(華亜科技)の現在の工場稼働率はフルキャパシティに届かないレベルだが、マイクロンとナンヤへの需要が増えるに従ってフルキャパシティに戻る可能性がある。

 


発表資料

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