GE、熱赤外センサに蝶の鱗粉を利用

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GEが、虹色のモルフォ蝶の羽の鱗粉を使って熱赤外センサを高性能化・低コスト化する技術を開発したとのこと。0.02℃の温度差を見分けて画像化することができ、応答速度も1/40秒と高速で、産業用、医療用、軍事用など幅広い分野への応用が期待できるとしています。

新型の熱赤外センサでは、モルフォ蝶の鱗粉を単層カーボンナノチューブにドーピングして形成したナノ構造が使われているという (Credit: GE)

GEの化学者Radislav Potyrailo氏らが発表した論文によると、今回開発されたデバイスは、熱膨張指数と屈折率の変化によって低熱量共振器の光キャビティが変調される現象を利用して、波長3~8μmの中間赤外線を虹色の可視光に変換するというもの。モルフォ蝶の鱗粉を単層カーボンナノチューブにドーピングして形成したナノ構造によって、分解能が等価雑音温度差18~62mK、応答速度がヒートシンクなしで35~40Hzという性能を実現したいいます。

複雑なマイクロ製造技術と熱マネジメント手法が必要だった熱赤外センサとは異なり、デバイスの低コスト化が期待できるとしています。この技術の応用例としてGEが挙げているのは、次のような分野。

  • 体内の炎症反応を視覚化し、患者の体調変化を早期に察知する先進医療向け熱イメージング技術
  • 夜間の視認、日中のより詳細なディティールの画像化などを可能にする高度な暗視技術
  • 消防隊の消火活動を支援する携帯型火熱イメージングデバイス
  • 熱イメージング型監視カメラによる公衆安全、国土防衛の強化
  • 傷口感染の熱的特性評価による早期診断促進

なお、GEでは熱イメージング用途以外にも、ガスセンサなど、様々なデバイスへ蝶の鱗粉を利用する研究を進めています。


発表資料

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