東北大、安全・安価なメタルフリー大容量電気化学キャパシタ開発。スマートグリッド用大規模蓄電向け

東北大学の研究グループが、安価な有機分子と炭素材料から成るメタルフリーの水系大容量電気化学キャパシタを開発した。パワー密度と大容量を単一デバイスで両立できるため、将来的にはスマートグリッド用大規模蓄電システムとしての利用が期待される。
東北大学の研究グループが、安価な有機分子と炭素材料から成るメタルフリーの水系大容量電気化学キャパシタを開発した。パワー密度と大容量を単一デバイスで両立できるため、将来的にはスマートグリッド用大規模蓄電システムとしての利用が期待される。
スタンフォード大学「世界気候およびエネルギー・プロジェクト(GCEP)」の研究チームが、太陽光発電と風力発電のエネルギー貯蔵コストに関する研究をまとめている。系統接続された再生可能エネルギーによる電力供給が電力需要を上回る場合の対応として、供給過剰分のエネルギーを蓄電設備に貯蔵して後で使うケースと、発電を停止して出力抑制するケースがあるが、特に風力発電では出力抑制によって過剰分を切り捨ててしまったほうが合理的であるとしている。
IHSグループ傘下の調査会社IMSリサーチが、太陽光発電向け蓄電池システムに関する市場予測を発表。2012年に2億ドル未満だった同市場は今後5年間、年平均成長率100%超で急速に拡大し、2017年には7GW、190億ドル規模に達するとしている。太陽光発電向け蓄電池システムへの導入助成金制度が始まるドイツで市場成長が先行するとみられる。
米SLAC国立加速器研究所とスタンフォード大学の研究チームが、新構造のリチウム硫黄フロー電池を開発した。従来のレドックスフロー電池と比べて構造が単純で、材料コストも安くできるため、太陽光や風力発電の出力変動を吸収するための大規模蓄電システムとして有望であるという。
米ロスアラモス国立研究所が、量子暗号を用いた電力網制御データ通信の実証実験に成功した。実験は、米国エネルギー省が実施する電力網向け高信頼性サイバーインフラ開発プロジェクト Trustworthy Cyber Infrastructure for the Power Grid(TCIPG)の一環として、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に設置されている試験設備を使って行われた。
米スタンフォード大学とSLAC国立加速器研究所が、太陽光・風力など自然エネルギーの電力貯蔵に適した新型二次電池を開発したとのこと。正極にはヘキサシアノ鉄酸銅のナノ粒子、負極には活性炭素とポリピロールのハイブリッド材料を使用し、カリウムイオンの電極間移動によって充放電を行う。銅や炭素など地球上に豊富に存在する材料で電池を構成しているため低コストであり、繰り返し充放電による性能劣化が少なく長寿命という特徴もある。
マックス・プランク研究所が、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを大量導入した場合の電力網への影響について研究。これまで予想されてきたのとは異なる分析結果を報告している。分散型の自然エネルギーが電力網の安定性に与える影響は、従来考えられていたほど深刻ではないと評価。むしろ安定性を向上させる面もあるとする。一方、「送電線の追加によって電力網全体の送電容量が減る」という逆説的な効果もあるとし、分散型ネットワークを構築する際には送電線の敷設を慎重に行うべきであると指摘している。
スタンフォード大学の研究チームが、高精度の気象モデルを利用して洋上風力発電の候補地選定を行ったとのこと。洋上風力発電の設置場所選定に高分解能の気象データが使われたのは今回が初めてのケースであるといいます。
米国カリフォルニア州ダブリンのサンタ・リタ刑務所が、2011年末から所内の電力を自前で賄うマイクログリッドの運転を開始。これにより、大規模停電などの影響を受けることがなくなるとしています。計画はシェブロンが主導し、マイクログリッド制御ソフトの開発をローレンス・バークレー国立研究所が行っています。